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“幻の報告書”は本紙のスクープ

自民・石破氏が紹介

 「私は本当に反省として思っているのだけれども、1959年に当時の科技庁が委託をして研究を行った。もしこういう事故が起こったらどうなるか。きちんとリポートが出されていた」―。自民党の石破茂政調会長が6日の衆院予算委員会でこう述べて紹介した資料があります。59年、政府の調査委託で大規模原子炉事故の被害を予測させた“幻の報告書”(写真)。実は、それを暴露したのが、79年4月9日付の「赤旗」報道でした。

 問題の報告書の名称は「大型原子炉の事故の理論的可能性及び公衆損害に関する試算」。日本初の原発が茨城県東海村に建設される直前の59年度に、炉心溶融(メルトダウン)が起きたときの被害を推定したものです。

 当時の科学技術庁が同年8月に日本原子力産業会議(2006年、日本原子力産業協会に改組)に調査を委託し、専門学者の研究成果として60年4月同庁に提出されました。

 この報告書は総論部分にあたる18ページ分が国会で公表されたものの、19ページ以下244ページまでの各論にあたる付録部分は公表されていませんでした。

 79年4月9日付の「赤旗」によると、報告書が事故発生を想定した原発は電気出力で約15万キロワット。現在の100万キロワットの7分の1の出力です。それでも最悪の場合、「被ばくによる死亡者が数百人、放射線障害者が数千人、放射線障害の恐れで要観察者が数百万人になるとし」「当時の国家予算に匹敵する一兆円以上の被害を予測しています」と報道しています。

 石破氏はこの報告書を紹介した上で、「この大震災、大津波はわれわれに何を教えているんだろうか。それは、逃げるな、あいまいにするな、物事は突き詰めて考えろ、世の中には絶対というものはない」と語りましたが、原発建設の最初から「安全神話」をふりまいてきた責任を本当に自覚しているのか、自民党からは反省の弁はいまだ聞かれません。

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